不動産の取得に係る税金に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1.不動産取得税は、贈与により不動産を取得した場合であっても課される。
2.所有権移転登記に係る登録免許税の税率は、登記原因が贈与による場合の方が相続による場合に比べて高くなる。
3.建物を新築して建物表題登記を申請する場合、登録免許税は課されない。
4.個人が不動産会社から居住用建物を購入する場合、その売買取引は消費税の非課税取引とされる。
解答:4
不動産から、不動産の取得に係る税金に関する問題です。
不動産を取得する場合には、一般的に、不動産取得税、登録免許税、印紙税がかかります。
これら不動産の取得に係る税金は、FP試験でも問われる項目ですので、概要をおさえておきましょう。
■不動産取得税
不動産取得税は、売買・贈与で不動産を取得したとき、また新築・増築したときに、その不動産が所在する都道府県が課税する税金です。
ただし、相続等によって不動産を取得した場合は、非課税となります。
■登録免許税
登録免許税は、不動産取得時の所有権移転登記や建物新築時の所有権保存登記などの際に課税されます。
【登録免許税の税率】
※1:2020年(令和2年)3月31日までに取得し、自己の居住の用に供した場合
※2:2021年(令和3年)3月31日までに登記したもの
■消費税
消費税は、商品・製品の販売やサービスの提供などの取引に対して課税される税金です。
しかし、課税の対象としてなじまないものや社会政策的配慮から、課税しない非課税取引が定められています。
不動産取引では、次の事項が非課税となります。
土地の貸付けも原則は非課税ですが、駐車場等の施設の利用に伴って土地が使用される場合は、課税取引となります。
また、土地や住宅の1ヵ月未満の短期貸付けには消費税が課税されます。
(選択肢1)適切
不動産取得税は、贈与により不動産を取得した場合にも課されます。なお、贈与により不動産を取得した場合、不動産取得税のほかに、贈与税や登録免許税がかかります。
(選択肢2)適切
所有権移転登記に係る登録免許税の税率は、登記原因が贈与等による場合は1,000分の20(2%)、相続による場合は1,000分の4(0.4%)なので、登記原因が贈与による場合の方が、相続による場合より高くなります。
(選択肢3)適切
建物を新築して建物表題登記を申請する場合、登記記録の表題部を作成するための登記(表題登記)には、登録免許税は課されません。
(選択肢4)不適切
個人が不動産会社から居住用建物を購入する場合、消費税の課税取引となります。なお、個人が不動産会社から土地付建物を購入する場合、その売買取引のうち、土地部分の譲渡は消費税の非課税取引となりますが、建物部分の譲渡は消費税の課税取引となります。
この問題は「不適切」なものを選ぶ問題なので、選択肢4が正解となります。
※正解と解説は、試験実施日の基準で記述しています。その後の法令改正等には対応していませんのでご注意ください。
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