不動産から、区分所有法に関する問題です。
区分所有法(建物の区分所有に関する法律)は、マンションなどの区分所有建物をめぐって生じる問題を未然に防いだり、解決するための法的基準を示したものです。これにより、マンションなどの共同生活を円滑にし、住人の財産を守ることを目的としています。
分譲マンションやオフィスビルなど、区分所有権の対象となる建物を区分所有建物といいます。また、商業店舗や倉庫等であっても、条件を満たし、建物の独立した各部分について所有権が成立していれば、区分所有建物となります。
この区分所有建物は、専有部分と共用部分から成り立っています。また、マンション等が建っている土地の利用権も、それぞれの所有者が持っていることになっていて、その権利を敷地利用権といいます。この専有部分、共用部分、敷地利用権が、区分所有建物における権利部分です。
これを踏まえて、選択肢を見ていきましょう。
1)不適切
区分所有建物の建替えについては、集会において、区分所有者および議決権の各5分の4以上の多数により、決議しなければなりません。
区分所有法では、区分所有者は管理組合を構成し、その意思に基づいて建物や敷地、付属施設の管理を行うこととしています。この集会で管理上の事項を決定しますが、法律または規約に別段の定めがない場合、区分所有者及び議決権の過半数で決定します。ただし、規約の変更や共用部分の変更など、区分所有者の利害に重要な影響を及ぼす事項については特別決議で議決します。
【区分所有の意思決定】
普通決議
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区分所有者及び議決権の各過半数
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特別決議
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区分所有者及び議決権の各3/4以上
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・規約の設定、変更、廃止 ・共有部分の変更 ・建物価格の1/2を超える滅失の場合の建物の復旧
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区分所有者及び議決権の各4/5以上
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・建物の建て替え
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2)適切
通常、共用部分というのは、エレベーターや階段など入居者が共同で利用する部分をいいますが、構造上の独立性と利用上の独立性を備えた住居として利用することができる部分(独立した部屋になっている場所など)であっても、集会室など共同で利用する場所としたい場合は、規約に定めることによって共用部分とすることができます。
【法定共有部分と規約共有部分】
法定共用部分
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廊下、階段など、法律上共用部分とされるもの |
規約共用部分
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管理人室や集会室など、本来は専有部分となる(構造上・利用上の独立性)を規約を定めることにより共用部分としているもの |
3)適切
「区分所有者以外の専有部分の占有者」とは、Aさんがマンションの1室を所有していて、その部屋をBさんに賃貸してBさんが居住している場合、Bさんが「区分所有者以外の専有部分の占有者」となります。(あくまでも区分所有者はAさん)
このとき、Bさんは区分所有者ではありませんが、建物またはその敷地もしくは附属施設の使用方法について、区分所有者が規約または集会の決議に基づいて負う義務と同一の義務を負います。つまり、そのマンションの使用方法などのルール(規約に基づくもの)を守らないといけないという意味です。
4)適切
共用部分の持分は、規約で別段の定めをしない限り、各共有者が有する専有部分の床面積の割合で決まります。
この問題は「不適切」なものを選ぶ問題なので、選択肢1が正解となります。
※正解と解説は、試験実施日の基準で記述しています。その後の法令改正等には対応していませんのでご注意ください。