タックスプランニング-総所得金額の計算
2017年9月学科第34問

ピックアップ過去問解説

問題

 Aさんの平成29年分の所得の金額が下記のとおりであった場合の所得税における総所得金額として、最も適切なものはどれか。なお、▲が付された所得の金額は、その所得に損失が発生していることを意味するものとする。


給与所得の金額 300万円
不動産所得の金額 ▲50万円 不動産所得に係る土地の取得に要した負債の利子の額30万円を必要経費に算入している。
事業所得の金額 ▲80万円 総合課税に係るものである。


  1. 170万円
  2. 200万円
  3. 220万円
  4. 250万円

解答・解説

解答:2

所得税より総所得金額を求める問題です。この問題はFP試験でよく出題される重要問題です。

所得税では、総合課税を原則としているので、各種の所得を合計して、総所得金額を求めることになります。

総合所得を求める際に、各所得がそれぞれ黒字であれば、話は簡単なのですが、所得によっては赤字になるものがあります。総所得を求める際に、特定の赤字所得については、一定の順序で他の所得の黒字と相殺することができます。これを損益通算といいます。

また、損益通算を行なっても赤字が残った場合、その赤字のことを純損失といいます。純損失が発生した場合、特定の純損失については翌年以降に繰り越すことができます。繰り越された損失は、翌年以降の所得から順次控除することができます。これを純損失の繰越控除といいます。

このように、所得税を計算する基となる総所得金額を求めるときには、損益通算と繰越控除を行なうということになります。

(この問題では繰越控除は発生していません)

これを踏まえて問題を見ていきましょう。

(解説)

この問題では、給与所得、不動産所得、事業所得が出てきています。この3つの所得は全て総合課税の対象となる所得です。

不動産所得と事業所得(および山林所得と譲渡所得)の損失は、他の所得と損益通算が可能です。

したがって、この問題では、不動産所得と事業所得のマイナス分を給与所得から控除できることになります。

ただし、不動産所得(損失)のうち、土地取得に要した負債の利子相当部分は、他の所得と損益通算ができませんので、30万円分は損益通算から除外しなければなりません。(ここが頻出ポイントです)

したがって、総所得金額を求める計算では、不動産所得の▲50万円から30万円分を除外して▲20万円として計算する必要があります。

よって、総所得金額は以下の通りとなります。

総所得金額=300万円-20万円-80万円=200万円

この問題は「適切」なものを選ぶ問題なので、選択肢2が正解となります。


※正解と解説は、試験実施日の基準で記述しています。その後の法令改正等には対応していませんのでご注意ください。


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