タックスプランニング-損益通算
2017年5月学科第33問

ピックアップ過去問解説

問題

 所得税における損益通算に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。


  1. 事業所得の金額(総合課税に係るもの)の計算上生じた損失の金額は、他の各種所得の金額と損益通算することができない。
  2. 一時所得の金額の計算上生じた損失の金額は、他の各種所得の金額と損益通算することができない。
  3. ゴルフ会員権を譲渡したことによる譲渡所得の金額の計算上生じた損失の金額は、他の各種所得の金額と損益通算することができない。
  4. 譲渡所得について非課税とされる生活用動産を譲渡したことにより生じた損失の金額は、他の各種所得の金額と損益通算することができない。

解答・解説

解答:1

所得税の損益通算に関する問題です。損益通算はFP試験でよく出題される重要問題です。

損益通算とは簡単に言うと、総合課税される各所得間の赤字と黒字を相殺することです。ある特定の所得は、その所得の金額に損失がある場合に、一定のルールによって、他の黒字の所得と損益を通算することができます。

10種類の所得のうち、赤字の所得を損益通算できるのは4つに限られています。

不動産所得、事業所得、山林所得、譲渡所得です。

ただし、4つの所得の全てが損益通算の対象となるわけではありません。不動産所得や譲渡所得の一部は、制限が加えられていて損益通算できない部分もあります。

この問題では、それぞれ個別の事象について「損益通算できるか?できないか?」が問われています。

これを踏まえて問題を見ていきましょう。


1)不適切

不動産所得、事業所得、山林所得、譲渡所得の損失は、給与所得などの他の所得と損益通算ができます。

2)適切

一次所得は、損益通算ができる4つの所得に含まれませんので、損益通算することができません。一時所得の金額の計算上損失が発生した場合は、一時所得の金額を0円として取り扱います。

3)適切

ゴルフ会員権の譲渡による所得は、譲渡所得として総合課税の対象になりますが、平成26年4月1日以後に行ったゴルフ会員権の譲渡により生じた損失は、原則として、給与所得など他の所得と損益通算することはできません。

4)適切

生活用動産の譲渡の場合、利益が出ても課税されない(非課税)かわりに、損失が生じたとしてもその損失がなかったものとみなされるので、損益通算することはできません。

この問題は「不適切」なものを選ぶ問題なので、選択肢1が正解となります。


※正解と解説は、試験実施日の基準で記述しています。その後の法令改正等には対応していませんのでご注意ください。


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