問題
銀行等の金融機関で取り扱う預金の一般的な商品性に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 期日指定定期預金は、据置期間経過後から最長預入期日までの間で、預金者が指定した日を満期日とすることができる。
- 貯蓄預金は、給与や年金などの自動受取口座や、公共料金などの自動振替口座として利用することができる。
- デリバティブを組み込んだ仕組預金には、金融機関の判断によって満期日までの期間が変更される商品がある。
- スーパー定期は、市場金利の動向等に応じて、各金融機関が預金金利を設定する商品である。
解答・解説
解答:2
金融資産運用から、預金に関する一般的な商品性に関する問題です。
預貯金については、以前に比べると出題頻度は下がっていますが、それでも、2~3回に1回は出題されています。FP試験対策としては、そこまで深入りする必要はありませんが、よく出題される預貯金については、商品概要を押さえておくようにしましょう。
<よく出題される預貯金に関する商品性>
・期日指定定期預金
期日指定定期預金の特徴は、固定金利の1年複利で、据置期間が1年あることです。満期日は1年以上で自由に設定できます。そして、据置期間経過後は、解約を通知すれば、全部または一部を引き出すことができます
・貯蓄預金
貯蓄預金の特徴は、いつでもお金の出し入れ自由で、一定以上の残高があれば普通預金よりも高い金利が付くことです。ただし、普通預金とは異なり、公共料金の引き落としや給与・年金の受取口座には利用できません。
・スーパー定期(預金)
スーパー定期の特徴は、預入期間は1ヵ月以上で、基本的に固定金利の単利型であることです。ただし、個人利用の場合、3年以上は複利型も選択することができます。
上記の預貯金については、商品の概要をおさえておくと、スムーズに解答することができます。それでは、各選択肢を見ていきましょう。
(選択肢1)適切
期日指定定期預金は、据置期間である
1年を経過した後から最長預入期間までの間で、預金者が満期日を自由に指定することができます。
(選択肢2)不適切
貯蓄預金は、普通預金と同じように、いつでも入出金をすることができ、一定以上の残高があれば金利が優遇される商品です。ただし、給与や年金などの自動受取口座や、公共料金などの自動振替口座として利用することはできません。
(選択肢3)適切
仕組預金は、デリバティブを組み込んだ預金で、通常の預金より金利が優遇されています。ただし、預入期間の短縮・延長については、銀行が決定権を持っているため、原則として、中途解約できず、満期日も預金者が決めることはできません。
(選択肢4)適切
スーパー定期は、預入時の金利が満期日まで適用される固定金利商品です。
預金金利については、各金融機関がそれぞれ設定しています。
この問題は「不適切」なものを選ぶ問題なので、選択肢2が正解となります。
※正解と解説は、試験実施日の基準で記述しています。その後の法令改正等には対応していませんのでご注意ください。
学習するには
「3-1 マーケットの理解・貯蓄型商品」 預貯金と金融類似商品