株式投資の指標に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
解答:4
金融資産運用から、株式の投資指標に関する問題です。
株式投資の銘柄選択のときには、選択の基準が必要になります。その際には、株式の収益性や安全性など、投資判断としての指標が大切です。
株式の投資指標は、様々な投資尺度に照らして、数値で検討できるものです。
株式の投資指標には多くの種類がありますが、全てを利用する必要はないものの、複数の指標を使って、比較検討することが一般的です。
FP試験では、特によく用いられる投資指標の計算式など基本知識が問われます。
よく出題される投資指標は、以下の5種類です。
・PER(株価収益率)=株価÷1株当たり(当期)純利益
・PBR(株価純資産倍率)=株価÷1株当たり純資産
・配当利回り=1株当たり年間配当金÷株価×100
・配当性向=(1株当たり)年間配当金÷(1株当たり)当期純利益×100
・ROE(自己資本利益率)=当期純利益÷自己資本×100
これを踏まえて、選択肢を見ていきましょう。
(選択肢1)適切
PER(株価収益率)は、株価が1株当たり(当期)純利益の何倍かを示す投資指標です。PERが高ければ割高、低ければ割安と判断されます。計算式は以下の通りです。
PER(倍)=株価÷1株当たり(当期)純利益
(選択肢2)適切
PBR(株価純資産倍率)は、株価が1株当たり純資産の何倍かを示す投資指標です。PBRが高ければ割高、低ければ割安と判断されます。計算式は以下の通りです。なお、株価純資産倍率が1倍を下回った場合、株価の評価が会社の純資産(解散した場合の価値)より低いことになります。
PBR(倍)=株価÷1株当たり純資産
(選択肢3)適切
配当利回りは、株価に対する年間配当金の割合を示す投資指標です。計算式は以下の通りです。
配当利回り(%)=1株当たり年間配当金÷株価×100
(選択肢4)不適切
ROE(自己資本利益率)は、自己資本からどれだけ利益を生み出したかを示す投資指標です。ROEが高ければ収益性(経営効率)が高く、低ければ収益性(経営効率)が低いと判断されます。計算式は以下の通りです。
ROE(%)=当期純利益÷自己資本×100
なお、「当期純利益÷売上高×100」で計算されるのは、売上高当期純利益率です。この数値は売上高に対する当期純利益の比率を示すものです。売上高当期純利益率が高ければ収益性(利益率)が高く、低ければ収益性(利益率)が低いと判断されます。
この問題は「不適切」なものを選ぶ問題なので、選択肢4が正解となります。
※正解と解説は、試験実施日の基準で記述しています。その後の法令改正等には対応していませんのでご注意ください。
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