死亡保障を目的とする生命保険の一般的な商品性に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、特約については考慮しないものとする。
解答:4
◆3種類の主な生命保険(主契約となるもの)
■定期保険
定期保険とは、一定期間内の死亡および高度障害に対してのみ保険金が支払われる保険です。満期保険金は無く、貯蓄としての機能はほとんどないかわりに、少ない保険料で大きな保障を得ることができます。
■終身保険
終身保険とは、保険期間が「終身」つまり一生涯という意味で、死亡した場合にのみ死亡保険金を受け取ることができる保険です。満期保険金はありませんが定期保険に比べ、解約返戻金が多くなっています。
■養老保険
養老保険とは、保険期間は一定で、その間に死亡した場合は死亡保険金が支払われ、かつ満期まで生存した場合は、満期保険金が支払われる保険です。養老保険の特徴は貯蓄性が高い保険だということです。死亡保険金と満期保険金は同額になります。
◆変額保険
変額保険とは、加入後の運用状況によって保険金額が変動する保険です。運用状況が良ければ保険金額は増加し、運用状況が悪ければ保険金額は減少します。このように、運用成績によって保険金額が増減する様子は、金融商品と似ています。したがって投資性のある保険商品といえます。特徴は、変額保険の運用は、一般の保険とは別の「特別勘定」によって運用されている点です。
変額保険は国内外の株式・債券等で運用され、運用実績が保険金額や積立金額・将来の年金額などの増減につながるため、株価や債券価格の下落、為替の変動により、積立金額、解約返戻金額は既払込保険料を下回ることがあり、損失が生ずるおそれがあります。変額保険は一般的に、運用期間中に万が一死亡した場合でも、基本保険金額が死亡保険金として最低保証されています。
【変額保険のイメージ】
上記の内容を踏まえて、問題を見ていきましょう。
(選択肢1)不適切
逓減定期保険では、保険料は一定ですが、保険期間の経過に応じて保険金額が逓減します。
(選択肢2)不適切
特定疾病保障(定期)保険では、ガン・急性心筋梗塞・脳卒中となった場合に特定疾病保険金が支払われます。ただし、被保険者が死亡・高度障害状態となった場合には、その原因が特定(三大)疾病でないときでも、死亡保険金または高度障害保険金が支払われます。
(選択肢3)不適切
終身保険は、その名の通り保障は一生涯で、被保険者が死亡した場合に死亡保険金が支払われます。保険料の払込期間が終了すると、新たな保険料を支払わなくても保障が続きます。そのため、被保険者の年齢、死亡保険金額、保険料払込期間など契約内容が同じ場合、平均余命の長い女性の方が、既に払い込まれた保険料でより長期間運用できる可能性が高いため、終身保険の保険料が男性よりも安くなります。
(選択肢4)適切
変額保険は、運用実績に応じて保険金額や解約返戻金額などが変動する保険です。ただし、死亡保険金については、終身型・有期型のいずれも運用実績にかかわらず、基本保険金額(契約時に定めた保険金額)が最低保証されます。
この問題は「適切」なものを選ぶ問題なので、選択肢4が正解となります。
※正解と解説は、試験実施日の基準で記述しています。その後の法令改正等には対応していませんのでご注意ください。
スタディングは、いますぐ無料でお試しできます。
動画/音声講座、テキスト、スマート問題集、セレクト過去問題集、実技試験対策講座、要点まとめシート(暗記ツール)付き!
ガイダンス【FP3級試験の特徴と短期合格の秘訣】
ガイダンス【時間をかけずにFP2級に合格する勉強法】
【FP試験過去問分析‐詳細版(2級/3級)】
【実技試験の傾向と対策(日本FP協会・きんざい)】
【よく出る一問一答集60 FP2級・3級】
無料講座と無料セミナーを試してみる |