第三分野の保険や医療特約の一般的な商品性に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
解答:1
リスク管理から、第三分野の保険と医療特約に関する問題です。
第三分野の保険とは、人が病気やケガの治療を受けたり、介護が必要になったり、就労不能状態となった場合に保険金を支払う保険です。第三分野の保険商品は、生命保険会社、損害保険会社の双方が扱うことができ、近年契約数が増えています。
第三分野の保険でよく出題されるのは、以下のテーマです。
【医療保険、特約】
・医療保険は、病気やケガによる入院、手術など対して保険金が支払われる保険。
・入院日額何千円という形式で加入する。
・保険期間は定期型と終身型がある。
・先進医療特約は、厚生労働大臣が承認する先進医療治療を所定の医療機関にて受けた場合に給付金が支払われる特約。加入後に新しく認められた先進医療も対象となる。
【ガン保険、特約】
・保障の対象をガンに特化した保険。
・ガンと診断され、保険会社の定める一定の条件を満たした場合に診断給付金、入院給付金が支払われる。医療保険より保険料は安い。
・入院給付金支払日数は無制限。
・免責期間が設けられている。
【特定疾病保障保険、特約】
・三大疾病であるガン・急性心筋梗塞・脳卒中と診断された場合に死亡保険金と同額の特定疾病保険金が受け取れる保険。
・保険期間中に特定疾病保険金の支払事由が発生せずに、特定疾病以外の原因で死亡・高度障害になった場合には、特定疾病保険金と同額の死亡・高度障害保険金が支払われる。
【介護保障保険、特約】
・寝たきりや認知症など介護が必要になり、その状態が一定の期間以上続いた場合に介護一時金や介護年金が支払われる。
・保険会社の認定基準で給付される。(公的介護基準に連動するものもある)
・死亡保険金が支給されるものもある。
上記の内容を踏まえて、それぞれの選択肢を見ていきましょう。
(選択肢1)不適切
先進医療特約の対象となる先進医療は、保険契約時点ではなく、給付時点で厚生労働大臣により定められたものとされています。先進医療特約では、保険加入後に新しく認められた先進医療も対象となります。この選択肢は、「保険契約時点」と「給付時点」が逆になっているため、不適切です。
(選択肢2)適切
特定(三大)疾病保障定期保険は、ガン・急性心筋梗塞・脳卒中になった場合に保険金が支払われる保険です。ただし、保険期間中、被保険者が特定(三大)疾病にかからずに、死亡・高度障害状態となった場合には、死亡・高度障害の原因にかかわらず、死亡保険金が支払われます。例えば、特定疾病保障定期保険の被保険者が、特定(三大)疾病にかからずに、交通事故で死亡した場合でも、特定疾病保障定期保険から死亡保険金が支払われます。
(選択肢3)適切
ガン保険では、ガンによる入院により被保険者が受け取る入院給付金については、支払日数の上限はありません。ガン保険の入院給付金は、1回の入院や通算の入院について、支払日数が制限されていません。
(選択肢4)適切
医療保険では、人間ドックや健康診断など、治療目的でない入院は、入院給付金の支給対象外となります。ただし、人間ドックで異常が認められて、医師の指示で治療のために精密検査で入院した場合には、入院給付金が支払われます。
この問題は「不適切」なものを選ぶ問題なので、選択肢1が正解となります。
※正解と解説は、試験実施日の基準で記述しています。その後の法令改正等には対応していませんのでご注意ください。
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