火災保険および地震保険の一般的な商品性に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、特約は考慮しないものとする。
解答:4
リスク管理から、火災保険・地震保険に関する問題です。
火災保険は、建物や家財などの火災による損害を補償する保険です。ただし、火災だけでなく、落雷、風災・雪災、破裂・爆発や、不測かつ突発的事故による損害なども補償します。
火災保険の目的物は、建物および家財、設備などの、動産になります。ただし、家財を保険の目的とする場合、1個または1組の価格が30万円を超える、貴金属、宝石、書画、骨とう品などは、保険証券に明記していない限り、保険金が支払われません。
つぎに、地震保険とは、地震などによって建物や家財に被害があった場合に、保険金が支払われる保険です。地震保険単独での契約はできないことになっていて、必ず、火災保険と一緒にセットで契約しなければなりません。地震保険の対象は、地震、噴火またはこれらによる津波を原因とする、火災、損壊、埋没、流出によって建物および家財に損害を被った場合です。
地震保険の目的物は、居住用建物およびその家財に限られるので、事業用建物は契約できません。併用住宅である、店舗と住居が一緒になっているような建物は契約できます。
それでは順番に選択肢を見ていきましょう。
火災保険は、火災だけでなく、落雷、風災・雪災、破裂・爆発や、不測かつ突発的事故による損害なども補償します。
問題文にある「突風により住宅の窓ガラスや屋根が破損した場合」は、風災に該当し、火災保険の適用となります。
建物は、構造により災害耐性が異なるので、火災保険の保険料は建物構造によって、M構造、T構造、H構造の3つに区分されています。(住宅の場合)
当該建物がどの構造に該当するかは、要件が細かく決められていますが、FP試験では、3つの構造があることと、一般的にM構造の方が保険料が安く、H構造の方が保険料が高くなるというイメージを押さえておけば大丈夫です。
(災害耐性が高い=保険料が安い)M構造 - T構造 - H構造(災害耐性が低い=保険料が高い)
3)適切
地震保険の対象は、地震、噴火またはこれらによる津波を原因とする、火災、損壊、埋没、流出によって建物および家財に損害を被った場合です。
したがって、「地震による津波によって建物が破損し、一定の損害を被った場合」は、地震保険の対象となります。
4)不適切
地震保険には、以下のように割引制度があります。それぞれ割引率がきめられていて重複適用することはできません。
【地震保険の割引制度(参考)】
割引名:割引率 | 内容 |
免震建築物割引:50% | 「住宅の品質確保の促進等に関する法律」に基づく免震建築物である場合 |
耐震等級割引:10~50% | 「住宅の品質確保の促進等に関する法律」に基づく耐震等級(構造躯体の倒壊等防止)を有している場合 |
耐震診断割引:10% | 地方公共団体等による耐震診断または耐震改修の結果、改正建築基準法(1981年6月1日施行)における耐震基準を満たす場合 |
建築年数割引:10% | 1981年6月1日以降に新築された建物である場合 |
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