生命保険の税金に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、契約者(=保険料負担者)は個人であるものとする。
解答:4
リスク管理から、生命保険の税金に関する問題です。
個人が受け取る保険金等の課税関係は、契約者から見た、被保険者、受取人の関係によって変わります。
死亡保険金や満期保険金を受取った際、契約者・被保険者・受取人の関係で判断できるようにしておく必要があります。
【死亡保険金と税金の関係】
No |
契約者 | 被保険者 | 保険金受取人 | 税金の種類 |
1 | Aさん | Aさん | 相続人 | 相続税(非課税枠あり) |
2 | Aさん | Aさん | 相続人以外 | 相続税(非課税枠なし) |
3 | Aさん | Bさん | Aさん | 所得税(一時所得) |
4 | Aさん | Bさん | Cさん | 贈与税 |
【満期保険金と税金の関係】
No | 契約者 | 被保険者 | 保険金受取人 | 税金の種類 |
5 | Aさん | ※ | Aさん | 所得税(一時所得) |
6 | Aさん | ※ | Bさん | 贈与税 |
【非課税となるもの】
これを踏まえて問題を確認しましょう。
この問題では、契約を解約して解約返戻金を受け取っています。解約返戻金は保険金ではありませんが、解約返戻金の受取人は契約者ですので、上記No2の「契約者=受取人」となり、一時所得として所得税が課税されます。解約による返金なのに所得税がかかるのはおかしい?と思うかもしれませんが、実際には、支払った保険料の総額と、受け取った解約返戻金を比べて、解約返戻金が多ければ、その差額(差益)に対して税金がかかりますので、受取総額が支払った保険料の総額より少なければ税金は発生しません。つまり利益が出た場合に課税されるということです。
この問題も上記No2の「契約者=受取人」となり、一時所得として所得税が課税されます。
本人や家族の身体の傷害に対する保険金、リビングニーズ、民間の介護保険金などは非課税です。ただし、受取人が被保険者本人・配偶者・直系血族・生計同一の親族に限られます。
相続人が相続により取得した生命保険契約に関する権利の価額は、相続開始時に解約した場合の解約返戻金の額で評価します。ただし、この生命保険契約に関する権利の評価が生じる保険契約は、『契約者(保険料負担者)と被保険者が異なる場合』である保険契約で、掛け捨て型以外の場合です。
この問題は「不適切」なものを選ぶ問題なので、選択肢4が正解となります。
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