公的介護保険に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1.公的介護保険の保険給付は、保険者から要介護状態または要支援状態にある旨の認定を受けた被保険者に対して行われるが、第1号被保険者については、要介護状態または要支援状態となった原因は問われない。
2.公的介護保険の第2号被保険者のうち、前年の合計所得金額が220万円以上の者が介護サービスを利用した場合の自己負担割合は、原則として3割である。
3.要介護認定を受けた被保険者の介護サービス計画(ケアプラン)は、一般に、被保険者の依頼に基づき、介護支援専門員(ケアマネジャー)が作成するが、所定の手続きにより、被保険者本人が作成することもできる。
4.同一月内の介護サービス利用者負担額が、所得状況等に応じて定められている上限額を超えた場合、所定の手続きにより、その上限額を超えた額が高額介護サービス費として支給される。
解答:2
ライフプランニングと資金計画から、公的介護保険に関する問題です。
公的介護保険については、学習範囲がやや広いものの、各回の出題は1題程度にとどまります。下記の概要をおさえた上で過去問を解き、できなかった箇所を中心に復習することで、効率的に学習を進めるようにしましょう。
公的介護保険の特徴として、被保険者が2種類に分かれます。
一つ目が「第1号被保険者」で、65歳以上のすべての方が対象となります。
二つ目が「第2号被保険者」で、40歳から64歳までの人で、健康保険や国民健康保険などの公的医療保険に加入している人が対象です。
したがって、40歳以上の人が介護保険の被保険者となります。
介護サービスを受けるには、65歳以上である第1号被保険者は、介護状態となった原因を問いませんが、40歳以上65歳未満の第2号被保険者の場合、介護の原因が加齢に伴って生ずる特定疾病である場合に限り介護サービスを受けることができます。
上記の点を踏まえて、選択肢を見ていきましょう。
(選択肢1)適切
公的介護保険の被保険者は、第1号被保険者(65歳以上の人)と第2号被保険者(40歳以上65歳未満の医療保険加入者)に分かれます。保険給付は、保険者(市町村・特別区)から要介護状態・要支援状態の認定を受けた被保険者に対して行われます。第1号被保険者については、要介護状態・要支援状態となった場合、原因を問わずに保険給付が行われます。一方、第2号被保険者については、保険者から特定疾病(初老期認知症など)による要介護状態・要支援状態と認定された場合に保険給付が行われます。
(選択肢2)不適切
公的介護保険の自己負担割合は、原則1割です。ただし、第1号被保険者の場合、前年の合計所得金額が220万円以上で、かつ年金収入等との合計が単身で340万円以上(年金収入のみの場合は344万円以上)、2人以上の世帯で463万円以上であれば、3割負担となります。一方、第2号被保険者の場合、前年の所得にかかわらず、1割負担となります。
(選択肢3)適切
公的介護保険のケアプラン(要介護認定を受けた被保険者の介護サービス計画)は、一般に、被保険者の依頼に基づき、ケアマネジャー(介護支援専門員)が作成しますが、被保険者本人が作成することも可能です。
(選択肢4)適切
同一月内に公的介護保険を利用した負担額が、一定の上限額を超えた場合、所定の手続きをすることで、その上限額を超えた部分の金額が高額介護サービス費として支給されます。
この問題は「不適切」なものを選ぶ問題なので、選択肢2が正解となります。
※正解と解説は、試験実施日の基準で記述しています。その後の法令改正等には対応していませんのでご注意ください。
スタディングは、いますぐ無料でお試しできます。
動画/音声講座、テキスト、スマート問題集、セレクト過去問題集、実技試験対策講座、要点まとめシート(暗記ツール)付き!
ガイダンス【FP3級試験の特徴と短期合格の秘訣】
ガイダンス【時間をかけずにFP2級に合格する勉強法】
【FP試験過去問分析‐詳細版(2級/3級)】
【実技試験の傾向と対策(日本FP協会・きんざい)】
【よく出る一問一答集60 FP2級・3級】
無料講座と無料セミナーを試してみる |