論文作法基本の基本

今日は4月21日です。30年度の受験申込書を提出された方も多いでしょう。
先日日曜日は申込書添削の山でした。
とにかく、これを出してしまえば後は、筆記試験に向けて対策するだけです。

2018/04/21

論文作法基本の基本

申込書を提出してから、試験日までに25%〜30%の人が受験を諦めます。
特別な事情がある場合は別にして、せっかく14000円払って、申込書を送ったのです。
必ず、受験するようにして下さい。

今回は、以前にも書いて送っているのですが、論文作成上の注意点をまとめたものを送ります。
基本的なことばかりですから、「そんなことはわかっている」と思う方もいると思います。
でも、初めての方もいるはずですから、思い出すつもりで読んで下さい。
  1. ワンセンテンス毎に、語尾は変化させる。「〜である」「〜である」「〜である」は不可。
  2. 「~したら」、「~できれば」等の「タラ・レバ」は不可。
  3. 「~するべきだ」、は不可「~する必要がある」に言い換える
  4. 「つまり」は不可、「言い換えると」を使う。
  5. 音読みの時は「徐々に」、訓読みの時は「我われは」と書く。
  6. 「~かも知れない」などの個人的推量は不可。
  7. 「~なのである」は文語的で不可。
  8. タイトルは体言止めにする。
  9. 単位は極力統一する。
  10. 「無い」は不可、「ない」と書く。
  11. 「~ので」は不可、「~のため」と書く。
  12. 「考えられる」は無責任で不可。
  13. 商品名は使用不可、一般の会社名は不可。
  14. 行政、国策の批判はしない。
  15. 問題があると思う(不可)→改善の必要性がある。
  16. 問題があるのではないかと思う(不可)→問題があると考えられている。
  17. 「この」「もの」「その」は、あまり使用しない。
  18. 項目に文章の内容を書く
  19. 着眼点を入れる
  20. 文書は「が」で繋がない、又「の」は二つ以上続けない。
  21. 文には次の三つの柱がある。 与えられた問い、あるいは自分で立てた問いに対して 一つの明確な答えを主張し、 その主張を論理的に裏付けるための事実的・理論的な根拠を提示して主張を論証する。
  22. 「曖昧さ」と「はぐらかし」は厳禁
  23. 「問い+答え+論拠」以外の事は書いてはいけない。
  24. 問題意識を持つにはどうしたらいいかを考えるより、問題意識をねつ造する方法を考える。
  25. 論文とは論文の形をした文書のことなのである。
  26. ゴースト文を避けるには以下の2点に注意すべし。
  27. まずは、主語と述語のそろった文だけを書いていくようにする。その上で、あまり同じ主語が繰返しになってかえってくどく、さらにそれを省いても理解に支障をきたさない時だけ、主語を省く。
  28. そもそも、一つの文に色々詰め込みすぎる「イカめし文」が元凶だ。文が膨れあがるのを常に警戒し、複数の文に分けて書くことは出来ないかと考える。
  29. 読み手のことを考えずに「自分の書きたいこと」を書いた文書は、独善的で陳腐になりがち。具体的な読者を想定して書く。
  30. 主語と述語は近づける。
  31. 修飾語と被修飾語も近づける。
  32. 見出し以外では、漢字熟語を動詞として多用しない。
  33. 「そして」「~が」を乱用しない、特に「~が」は順接で使用しない。
  34. 「しかし」はUターンマーク、と思い、必要なときだけ使う。
  35. こけおどしの外来語は使わない。
  36. 「ら」抜き言葉は使わない。
  37. 「重言」はうるさい印象を与える、「一番最初」「今の現状」「価格の値下げ」「~のみに限る」等。
  38. 「私は~と思う」、「私は~と考える」は使用しない。
  39. 「~というもの」は使用しない。
  40. 「まるで~のようだ」は使用しない。
  41. 修辞疑問文、例えば「~ではないだろうか」「~ではなかろうか」は使用しない。
  42. 会話体は使用しない。
  43. 意見だけ書いて、説明しないと傲慢な感じになる。


以前読んだ方はいくつ覚えていましたか? 私は、今でもこれを時々読んで確認しています。
No Image 匠 習作(たくみ しゅうさく) プロフィール

1962年生まれ。北海道函館市出身。本名は菊地孝仁。1988年より医療機器メーカーに勤務し、1991年20代で工場長に就任する。2014年までの23年間、医療機器製造工場の生産管理、人材育成、生産技術に携わる。2012年技術士機械部門、総合技術監理部門を同時に合格し、2016年に独立。

次世代のエンジニアを育てるべく、技術士試験対策講座を主催する。日本で初めてグループウェアを使った通信講座であり、分かりやすい解説、講師と受講者1対1を大事にする指導で人気講座となる。また、科学技術全般を、一般の人・子供向けに分かりやすく説明するサイエンスカフェなども自主開催。機械学会・失敗学会では、事故事例の研究などを行い、これも一般の人向けにセミナーなども開催している。

匠習作技術士事務所代表技術士
プロフェッショナルエンジニア養成コンサルタント、医療機器業界転進コンサルタント、医工コーディネーター日本技術士会会員・日本機械学会会員・失敗学会会員、人工知能学会会員、日本医工ものづくりコモンズ会員、日本シャーロックホームズクラブ会員、放送大学大学院在学中

『講師匠習作の技術士応援ブログ』は、スタディング受講者様へお送りしたメールマガジンの内容をウェブ用に一部抜粋・編集して掲載しております。