留意点とリスク。

リスクと留意点は大体同じに考えて良いと思います。
明確に異なるのは対策です。対策と留意点あるいはリスクは全く別物です。

2018/02/01

留意点とリスク。

どの部門のどの科目でもⅡ-2やⅢの問題では設問2とか3で留意点やリスクを訊いてきます。ようするに課題に対して解決するための手順や解決方法を示し、それを実施する際のリスクあるいは留意点を問う訳です。

リスクと留意点は大体同じに考えて良いと思います。
明確に異なるのは対策です。対策と留意点あるいはリスクは全く別物です。

では留意点とは何でしょうか?
留意点とは何か、留意とは注意より一段下の意識レベルです。
夜道に注意、車に注意とは言いますが、車に留意とは言いません。

今は、問題が無いから対策しないけれど将来問題が発生するかもしれないから心に留めて置くことが留意点です。

あるいは、今は潜在的な問題であり、将来顕在化する恐れがある事象と理解して下さい。
そのため、将来に含みを残すような事象を考えて、それを解答に入れると良くなります。

リスクも似ていますね。

ISOではリスクを以下のように説明しています。ISO新規格の中に、「リスクと機会」という用語が出てきました。
ISO9001では、今までリスク分析は実施されていないケースが多く、しかも、「機会」という新概念も出てきました。

ISO規格の定義や要求事項の解説書等では、以下のように説明されているようです。

「リスク」 不確かさの影響 (ISO9000:2015の定義)。将来起きる可能性のあること
「機会」 目的を達成するのに有利な状況、事態を言います。

ここでは機会のことは除きますが、留意点はまさにリスクに対して行います。
リスクがあるから留意するのです。

現在の技術士試験は国際委員会 IEAの要求に対応するようになっています。

ですから、公式コメントとして、「技術士に求められる資質能力」(以下、「技術士 PC」という。)は、2014 年 3 月に、文科省技術士分科会により表 1 に示すとおり制定されています。その基本的な考え方は以下のとおりです。

  • (1) 技術士 PC は、技術士試験並びに APEC エンジニア及び IPEA 国際エンジニアの国際資格登録のための審査基準、並びに技術士の継続研鑚の達成基準として用いられる。
  • (2) 技術士 PC は、IEA の「専門職としての知識・能力(エンジニア)」(以下、「IEA PC」という。)に整合する(表 2 参照)とともに、日本における技術士試験並びに APEC エンジニア及び IPEA 国際エンジニア資格審査の実状に適応する編成と記述内容とされている。
  • (3) 技術士 PC は、上記(2)に適うように、その項目は、知識、問題解決、スキル(問題解決以外)、行動原則(倫理)の類別順に整序し編成されている。

またその表1は、下記URLの文部科学省HP内の【4.配付資料】参考7「技術士に求められる資質能力」のPDFファイルを参照してください。

参考7 「技術士に求められる資質能力」の解説(2014年9月日本技術士会国際委員会IEA対応WG)

これはぜひ読んで下さい。


また、その前文だけを紹介します。

技術の高度化、統合化等に伴い、技術者に求められる資質能力はますます高度化、多様化している。

これらの者が業務を履行するために、技術ごとの専門的な業務の性格・内容、業務上の立場は様々であるものの、
(遅くとも)35歳程度の技術者が、技術士資格の取得を通じて、実務経験に基づく専門的学識及び高等の専門的応用能力を有し、
かつ、豊かな創造性を持って複合的な問題を発見して解決できる技術者(技術士)として活躍することが期待される。

このたび、技術士に求められる資質能力(コンピテンシー)について、
国際エンジニアリング連合(IEA)の「専門職としての知識・能力」(プロフェッショナル・コンピテンシー、PC)を参考にしながら、以下の通り、キーワードを挙げて示す。

これらは、別の表現で言えば、技術士であれば最低限備えるべき資質能力である。
技術士はこれらの資質能力をもとに、今後、業務履行上必要な知見を深め、
技術を修得し資質向上を図るように、十分な継続研さん(CPD)を行うことが求められる。
No Image 匠 習作(たくみ しゅうさく) プロフィール

1962年生まれ。北海道函館市出身。本名は菊地孝仁。1988年より医療機器メーカーに勤務し、1991年20代で工場長に就任する。2014年までの23年間、医療機器製造工場の生産管理、人材育成、生産技術に携わる。2012年技術士機械部門、総合技術監理部門を同時に合格し、2016年に独立。

次世代のエンジニアを育てるべく、技術士試験対策講座を主催する。日本で初めてグループウェアを使った通信講座であり、分かりやすい解説、講師と受講者1対1を大事にする指導で人気講座となる。また、科学技術全般を、一般の人・子供向けに分かりやすく説明するサイエンスカフェなども自主開催。機械学会・失敗学会では、事故事例の研究などを行い、これも一般の人向けにセミナーなども開催している。

匠習作技術士事務所代表技術士
プロフェッショナルエンジニア養成コンサルタント、医療機器業界転進コンサルタント、医工コーディネーター日本技術士会会員・日本機械学会会員・失敗学会会員、人工知能学会会員、日本医工ものづくりコモンズ会員、日本シャーロックホームズクラブ会員、放送大学大学院在学中

『講師匠習作の技術士応援ブログ』は、スタディング受講者様へお送りしたメールマガジンの内容をウェブ用に一部抜粋・編集して掲載しております。