優秀さとはひとつの行為ではなく、習慣によって決まる
タイトルはアリストテレスの言葉です。
全文を表示すると
「繰り返し行っている事が、われわれ人間の本質である。
ゆえに優秀さとはひとつの行為ではなく、習慣によって決まる。」
こんなことを言っています。
前回私は習慣になるまで続けることが重要だと書きました。
逆に言えばそれだけなのです。
私は『エンジニアの成長戦略』と言う本を今年の4月に日本実業出版社さんから出して頂くことができました。
この本はアマゾンでいくつか書評が書かれています。
その中に「この本に書いてあることを行ったら成長するに決まっている」と言うような批判がありました。
まあ、仕方がありません。
しかし、特別の才能がある人を別にして普通の人は努力しないで優れた専門家になることはできません。
技術士は国が認める優れたエンジニアの資格です。
講座の講師を務める人間として伺いたいのですが、
もし技術士の資格取得がとても簡単で、
名前を書いて出せば誰でも取得できるとしたら皆さん受験しますか?
もちろん、私も2日間の講座を聴いて、最後に簡単な修了考査を受けると貰える資格を持っています。
しかし、それは医療機器工場の工場長として法的に必要だから取得しただけです。
自分で「この資格が欲しい」と思った訳ではありません。
だから、プロフィールなどにそれらの資格を書いたことはないのです。
これは馬鹿にして書いているのではありません。
自分で欲しくて勉強して取得した資格と、
法律上の制約から仕方なく取得した資格は意味が全く異なります。
私は技術士になりたくて技術士試験を受けました。
当初、こんな問題の解答をどうすれば書けるようになるのか皆目分りませんでした。
しかし、何度も自分なりに色々書いたり直したりしている内にだんだん分ってきました。
もちろん、途中からは添削も受けました。
そのうち、問題に対して考えて、そのえを論理的に構築して記述することが楽しくなりました。
楽しくなると、やめられません。
午前2時に起床して、顔を洗って問題文を読むことが毎朝の楽しみになるのです。
同じ問題でも少し時間を経て考え直すと
「前回はこう書いたけど、こんな考え方もあるだろ、今回は視点を変えて解答しよう」
と新しいアイディアが浮かぶのです。
こうなると、技術士試験の勉強自体が楽しい行動になります、毎朝の勉強は習慣化します。
どうしても仕事や他の用事で出来ないときはなんとなく淋しいと言うか物足りない感じになるのです。
こう書くと、何かもの凄いことのように感じられますがやってみるとたいしたことはないのです。
何しろ、勉強嫌いで落ちこぼれの私にできたことです。
力まず軽い気持ちで始めて下さい。きっと習慣化します。