簿記のQ&A
本章のトレーニング問題2「市場販売目的のソフトウェア②」につ…
スタディング受講者
質問日:2021年12月07日
本章のトレーニング問題2「市場販売目的のソフトウェア②」について質問させてください。
問題の条件では「当該ソフトウェアの見込み有効期間は3年であり見込み販売数量を基準に償却を行う」と記載があります。
また、この問題では×2年度の期末に見積の変更が生じているので、見積もりの変更前の条件で会計処理することはわかるのですが、×2年度の会計処理の際に変更後の実績値11,000個(実績)を償却費の計算に用いています。
変更前の条件ということであれば変更前の見込み販売数量18,000個を用いるのが適切ではないかと思うのですが、なぜこのような処理がなされるのでしょうか
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回答
ソフトウェアに限らず、当期の償却費の計算には必ず当期の実績値を用います。
例えば、有形固定資産の減価償却について、定額法であれば当期の使用期間の実績である1年を用いて計算し、生産高比例法であれば当期の利用量の実績を用いて計算します。
会計上の見積りの変更に関して、償却費の計算で問題になるのはあくまで計算式の分母です。これは、計算式の分母に、見積りによる将来の要素が含まれるためです。
よって、本問では、見積りの変更前の×2年度以降の見込販売数量30,000個を分母として、そのうちの11,000個が当期に実際に販売されたと考えて償却します。これにより、見積りの変更の影響を当期には反映させずに、当期の償却費を計算することができます。
>変更前の条件ということであれば変更前の見込み販売数量18,000個を用いるのが適切ではないか
上記のように、見積りの変更の有無に関わらず、計算式の分子は必ず実績値を用います。あまり難しく考える必要はありません。実際には11,000個しか販売されていないのに、見込んでいた18,000個分を償却するのはおかしいと考えればよいと思います(×2年度の販売量は見込と実績が異なったというだけのことです)。