どんな仕事にも向き不向きがあり、公務員も例外ではありません。公務員にはさまざまな職種があり、それぞれに働く人の特徴と傾向がみられます。

今回は、市役所職員の特徴を職種別にチェックし、“公務員に向いている人”像を浮き彫りにします。ひょっとすると、前職での経験や得意分野がそこで生かされるかもしれません。

事務職に向いている人は?

「一般事務」または「行政事務」とも呼ばれる公務員の事務職。配属先の役所機関や部署によって仕事内容は異なるものの、基本的にデスクワーク中心の仕事になります。公務員という職業特性を考えると、事務職員には次のような傾向が「向いている人」といえるでしょう。

部署異動にも対応できる柔軟性・協調性・忍耐力

公務員に部署移動はつきものです。ひとつのポジションで長く務めることはめったになく、およそ3年周期で異動となります。新卒で「住民課」に入っても、4年後には「税務課」に異動となるケースもあるのです。業務を覚えようやく慣れてきたところへほかの課へ異動します。

公務員として働くなら、唐突な人事があることも踏まえなければなりません。そのため、変化する環境の中で周囲の状況に合わせた行動ができる柔軟性と、人間関係が変わっても敵を作らず周囲の人と上手に付き合える協調性、組織のルールに従いながらどんな地味な仕事でも苦にならずコツコツと働く忍耐力が求められるでしょう。

接客が好き・人と話すのが好き

役所を訪れる住民と交流することも、公務員事務職の大きな仕事です。住民票を取りに来る方もいれば、税金や年金、雇用保険、失業保険について尋ねにくる方もいます。個人だけでなく法人からの相談もあるでしょう。その意味では、公務員事務職は接客業でもあるといえるのです。

前職が接客業の方であれば、そのとき培ったコミュニケーション能力や対応力が生かされるでしょう。住民の立場になって話を聞く親しみやすさも大事なので、「人の話を聞くことが好き」「人と触れ合いつつ、誰かの役に立つ仕事がしたい」という方も公務員向きといえます。

高い事務スキルが求められる

窓口では、書類作成や電話対応などの業務もあります。どんな部署に配属されても一定レベルのパソコンスキルが必要であり、電話対応に必要なビジネスマナーや話し方、敬語の知識も問われます。住民から頂いた大事な税金・公的資金や住民の個人情報も扱うため、入力ミスや書類の取り違えなどがあってはいけません。慎重に作業を進めつつ、細かい箇所まで配慮できる細やかさも求められるでしょう。

また、様々なケースに対して法律や条例に沿って処理することも求められるため、市全体の利益を考え客観的に判断・行動できる使命感も必要となります。 新卒の場合は、だれもが事務経験がないのが普通です。なので、まずは「仕事」をしっかり行えるということをアピールしていきましょう。

「人材育成基本方針」を確認しよう

毎年各市町村がホームページにて職員の『人材育成基本方針』を公開しております。これはつまり受験生に「私たち○○市はこのような人物を求めていますよ」と教えてくれている有益な情報源となります。まずは志望する市町村が策定した『人材育成基本方針』を読み込んで自分の強みとの共通点を探し、アピールすることが面接対策では必要となります。自分のどんな強みが市町村の求める人材像と近づけられるか。まずは自分の希望する市町村のホームページから確認しましょう。

公務員の仕事・試験情報について

公務員の仕事内容・試験情報については以下のサイトにもまとまっていますのでぜひ御覧ください。

https://studying.jp/komuin/about-more/