はじめに

FPは一定の条件のもと、CFPという形での登録が可能です。

CFPは国際的なFPの団体が認証し、世界24か国で運用されています。

とは言え、CFP取得まで勉強を続ける方ばかりではないはずです。

でも、待ってください。FPは3級から国際的です。

「仕事に使う予定は無いけど、興味があるから学んでみようかな」と考えている方にとって、国際的な資格であることにはどんなメリットがあるのでしょうか?

そして、取得後、どのような気持ちで日常生活に活用すればよいのでしょうか?

FPは3級の試験科目から世界基準!

3級の試験科目から、すでに世界と深くつながっていたことにお気づきでしょうか?

FPの試験科目は、日本での試験運営者であるFP協会や金財が適当に決めているわけではありません。

実は、世界とのつながりはもうここから始まっています。

CFPを認定するFPSB(financial planning standards board 本部:アメリカ)はCFPの国際的な資格としての地位向上をめざし、世界で統一した明確な基準を作っています。

FP教育に関して、つぎの8つを必ず学ぶように、とはっきりと公式ホームページで宣言しています。

1. Financial Planning Principles, Process and Skills (ファイナンシャルプランニングの原則、流れ、技術)

2. Financial Management(依頼人の財産管理)

3. Tax Principles and Optimization (税金とその最適化)

4. Investment Planning / Asset Management (投資計画・不動産管理)

5. Risk Management and Insurance Planning (リスク管理と保険の計画)

6. Retirement Planning (退職後の計画)

7. Estate Planning and Wealth transfer (不動産計画と相続)

8. Integrated Financial Planning(1~7を全部まとめる)

(FPSB公式ホームページ参照)

では、その基準と日本の実施団体の試験内容対応させてみましょう

驚くほど強い関連があることに気づかれるはずです。

下記の表はFPSBによる上記スキルの詳細な説明と、日本で一般的に売られている教材の内容を見比べ、私が推定したものです。

では、試験内容の対比表です。

いかがでしょうか?

本音を話しますと、FPの広大な試験範囲の根拠が、私は今一つよくわかりませんでした。

むしろ、懐疑的だったぐらいです。

「こんなに広く浅くやって意味あるの?」「何かひとつの法律を極めた方がいいんじゃないの?」

そんな気持ちもありました。

しかし、こうして見比べてみて、ハッキリと合点がいきました。

FP試験の実施者は「世界との共通性を強く意識した学習内容を提供している」ということです。

FP3級合格後のブラッシュアップも世界基準で

FP3級に合格されたあなたは、少なくともCFPとの共通点は手に入れていることになります。

つまり、世界のプロと同じ視点で自分のお金を見つめる「きっかけ」を手にしたと言えるでしょう。

では、そのきっかけを、いったいどのように活用していけばよいのでしょうか?

それもFPSBの示す方向性にヒントがありそうです。

FPは上記リストの項目について、次の3つのステップを意識しておく必要があるようですが、例えばそれを日常生活ベースに加工して使ってみるのはいかがでしょう?

1.集める
2.調査する・分析する
3.高める

1.集める

必要な情報をコレクションする。

プロの方とは情報源が多少異なったとしても、信用できる情報に日々接し、分類するということは、日常生活の中で、私たちもできそうですよね。

例えば、何気なく読んでいた新聞やニュースでも、上記の分類を意識しながら情報を整理するだけで、結果が変わってきそうな気がしませんか?

証券会社や保険会社の商品ラインナップをみたり、友人に話を聞いたりするのも、ここに入りそうです。

2.調査する

集めた知識であなたのマネープランへの戦略を立てる。

ひとそれぞれ、好みや状況の制約があるのは当然。

「今の状況で何ができるのか?」「どういう運用があるのか?」を検討する段階ですね。

また、集めた情報にも、いいものと悪いモノがあるはずですから、情報の取捨選択も欠かせません。

あなたのマネー戦略の下ごしらえともいえるでしょう。

3.戦略を高める

上記手順からマネー戦略を立て、実行したとしても、それがいつまでも正しいとは限りません。

情報を集めるプロセスを日々やっていれば、戦略や好みはおのずと変わっていくことでしょう。

そこで、戦略の見直し作業をおこないます。

好みが変われば、集める情報もかわりますよね?

「あのマネー雑誌買ってみようかな」「そういえば、面白そうなマネーのサイトがあるって聞いたなあ」というようにさらに情報収集に磨きがかかっていきます。

これだって、立派なブラッシュアップのひとつでしょう。 日常生活のレベルでも、ちょっと意識すればできそうな気はしてきませんか?

まとめ

CFPが国際的だとはよく言われます。

しかし3級だって、十分に国際資格のエッセンスが詰まったものと言えないでしょうか?

まずは「自分のマネーの視点を世界基準にする」そんな気持ちでスタートするのも面白いかもしれません。

日本国内で一般に受験できる資格の中で、世界共通で統一しているという試験は非常にまれです。 今日から、世界基準でお金について考えてみませんか?

(参考サイト)

FPSBホームページ:https://www.fpsb.org/