目次
公務員は勝ち組か!公務員になるメリットとは?
「勝ち組」「負け組」と言う言葉がある。但し、最初に断っておくが、何が幸せかは本人しかわからない。よって、本当の意味での勝ち負けは判明しない。ベンチャー企業の社長は実は人間不信に陥ってしまい不幸を感じていたり、生々流転の浮浪者が自由を満喫し、この上無い幸福感を味わっていることもある。
一応、世間一般で「羨ましい!」とされるのが勝ち組で、「可哀想!」と同情されるのが負け組と言う程度のことだろうか。その視点で考えると、公務員は地の果てから這い上がった「敗者復活の勝ち組」と言えるかもしれない。
かつては、民間企業で使い物にならない人間が行く「就労の墓場」などと見下された時代もあったが、今は何を隠そう、憧れの職業、結婚相手にしたい職業、などの上位に輝く、押しも押されもせぬ不動の「勝ち組」だ。今回はその公務員のメリットについて詳しく見ていきたい。
公務員になるメリット①「信用」
社会人になって最も必要とされるのは「信用」である。海外では、個人の能力に信頼が付くが、日本では能力よりも肩書きに信用が付く。大企業の社員ということでペコペコ頭を下げられ、自分の実力と勘違いし、独立した瞬間からパタっと周囲からの連絡が途絶えた、と言う失敗談をよく聞く。謂わば日本人は「虎の威を借る狐」の社会である。つまり、背後に控える虎が大きければ大きいほど信用を得ることができる。
公務員は言ってみれば親方日の丸の国家が後ろに控えている。金融関係の様々な審査なども民間企業に比べ通過しやすい。会社は倒産する心配があるが、公務員は国家が潰れない限り将来が安泰なのである。
公務員になるメリット②将来の保証は天下一!
年収も年功序列で確実に上がっていく。今や民間企業では終身雇用や年功序列が維持できないと言った声をチラホラ聞くが、公務員にとってはどこ吹く風である。
「でも、公務員の給与は民間の平均と聞く。確かに負け組ではないかもしれないが、勝ち組でもないでしょ?」
と斜に構えた方に教えよう。ここには公務員が優遇されているカラクリが存在する。公務員の給与の算出基準となるのは日本の全企業ではなく、一定の水準を満たす優良企業の平均で算出されるのだ。少し極端な話をすれば「勝ち組の平均」である。民間企業の平均給与に比べ、公務員の平均給与が高いのはこの理由である。但し、年功序列であるため、若い頃に高収入を得ることはできないが、その分、終身雇用と言う将来の安定を手に入れることができる。
また、平均値は男女別ではなく算出される。男女平等とは言え、まだまだ民間企業の給与面では格差が存在し、男性の平均よりも女性の平均は低くなっている。これは改善すべき点であるが、流石は公務員、男女平等は時代の先端を走っており、給与の算出に男女差は設けられていない。よって、相対的に公務員の女性の給料は、民間の女性の平均よりも遥かに高額になっている。
今後は、民間企業の男女賃金格差は縮まっていくと思われるが、現時点では女性にとって公務員は給与面で(他の職業と比べ、相対的に)高待遇と言える。
公務員になるメリット③「安定」
さて、ここまでは主に社会的信用やお金の面の話をしてきた。以前はこれらの要素が選択の決め手となっていたが、最近の大学生にとっては、「自分」や「プライベート」が充実できるかが重要である。その点でも公務員人気が爆発しているのは頷ける。いくらお金が稼げると言っても、仕事に追い立てられて自分の時間が持てない職場には魅力がない。
しかし、彼らは仕事が嫌だから自分の時間に逃げている訳ではない。「追い立てられても良い仕事は出来ない。自分の心の余裕があってこそ仕事もはかどる」と考え、追い立てられるような環境では仕事ができない、との理由で、できるだけリラックスして働ける場所を探す。
公務員になるメリット④ノルマ達成や業績向上などのプレッシャーが無い
その点、公務員は成果主義ではないため、上司からノルマ達成を追い立てられる心配はない。
中には一日中不平不満をブチまけるためだけに来る住民もいるかもしれないが、それによって自分の仕事が滞って負荷がかかると言う訳でもない。住民の話を聞くのも公務員の仕事であるため、視点を変えれば、「話を聞いているフリ」だけでも成立する(ここで誤解を招きそうなので補足すると、この場合、「話を聞いているフリ」はとても効果的な神対応であると言える。もしも、この場面で真摯にアドバイスをしようと「こんなところで不満を言っても何も解決しません。不満があるのなら変えるための努力をしたらどうですか?」と正論を伝えた場合、火に油を注ぎ、大炎上に発展してしまう可能性がある)。
公務員の仕事の基本は、「焦ったり、不安定な状態では、仕事のミスが誘発されてしまう。公務は正確さが重要であるため、安定と余裕を与えることでしっかりと業務が遂行できる」と言う考え方に沿ったものである。昔は「だから公務員は競争意識に欠ける」などと揶揄されていたが、今や若者を中心に、この考え方はスタンダードなものに変わりつつある。公務員の働き方は時代の先端を走っていたのだ。
【結論】公務員は「働き方感」が現代にマッチした最強の職業!
今、特に若者の間で働き方の感覚が大きく変わってきている。
前述の通り、最近の大学生にとっては、「自分」や「プライベート」が充実できるかが重要である。
公務員という職業は「信用のある組織」で「給与は”勝ち組”優良企業の平均で算出」され、「ノルマ達成や業績向上などのプレッシャーの無い」「リラックスした環境」で「“自分”や”プライベート”を充実させた」働き方ができる、”「働き方感」が現代にマッチした最強の職業“と言えるだろう。
ここまで聞いて、「公務員って素敵!」と思った人は、是非、夢を描いて進んでもらいたい。