【必ず勝つ計画】強くイメージしてモチベーションを固めよう

スタディング公務員講座の主任講師を務めていただいている永田英晃 講師による特別企画。

今回は【かならず勝つ計画】について語っていただきました。
公務員試験、就職活動という人生のかかった試験という勝負に挑むみなさまに
是非お読みいただきたい内容となっております!

はじめに

今回は試験と言う勝負に勝つための極意を授ける。

勉強をしても出口が見えないと嘆く悩める子羊たちに一筋の光明を与えたいと思う。
試験以外にも、人生の本質を突いた内容であるため、種々様々な場面で応用してほしい。

試験の合格は相対評価で決まる。よって、他人との戦いである。更には、対象となる試験問題そのものも自分の外にあり、それを攻略する。

よって、自ずと戦いの相手を外に設定しがちである。
「1日10ページ3時間」などと設定して、それをこなしたら達成と思い込んで進めてしまう

しかし、何十問と問題をこなしたとしても、全くできるようにならないと嘆く者が多い。
歯を食いしばって勉強しても勉強しても、一向に力がつかない。まさに絶望の淵に立たされる。

日本人は幼少の頃から、内容よりも形式を優先するように指導を受けてきた
何よりも先ずは納期までに計画通りに実施するよう刷り込まれている。

そして、その取り組み方も外見的な態度は厳しく言われるが、内面のコントロール、つまり、モチベーションや向き合い方などの精神面には無頓着である
納期のある作業はノルマ達成がゴールであるが、試験は、いくらノルマを計画通りにこなしても、本番で成果を出せねば、全く意味が無い

挫折の要因

しかし、人によっては課したノルマを達成して実際に能力を向上させている。
合格体験記などで「計画を淡々とこなすことで実力が上がった」と記述している者もいる。
同じことをしているのに、この差は一体どこから生まれるのかを検証したい。

まずは理想的な状態を仮定する。学習に全神経を集中させ、ノルマの分だけそのまま頭に全てインプットされ、即座に能力が向上するのであれば、人は能力開発の面白さを実感し、「もっと学ぼう」と前向きに取り組むだろう。

ところが、なかなかそうはいかず、多くは「失敗したらどうしよう」「辛いから辞めようか」「難しくてできる気がしない」と言った雑念が生まれ、学習が阻害されてしまう。

それでも「苦しくても勉強すれば、いつかできるようになる」と自分に言い聞かせ全うするが、結局はできるようにならず、また不安が増長し・・・と、悪循環に陥る。
残念ながら、モチベーションが無く、作業として勉強をこなしても、成果は全く挙がらない。

逆に言えば、モチベーションさえ上手くコントロールして維持できれば、自信を持って安心して前に進める。自信があれば学習に集中でき、集中できれば能力は向上し、それが更に自信につながり・・・とプラスのサイクルを生み出すことができるのである。

雑念はどこから生まれるか

負の悪循環に陥って挫折してしまう人の多くは、学習の前提となるモチベーションが乏しいことに端を発する

長年の夢を叶える場合は一心不乱に駆け抜けることができるが、「今の環境が嫌だから」と言う逃げの姿勢や、「みんながやってるから」と言う同調圧力などの消極的動機の場合、当然、スタートが消極的の分、マイナスの雑念が生まれやすくなる。

不安を抱いたまま目を瞑って無理やり走ったとしても、大概は上手くいかない。まずは目をしっかり見開いて、自分の進むべき方向を定めて、自信を持って一歩一歩を踏みしめながら前に進みたいものだ

ところで、ネガティブな雑念が過るのは、実は人間の本能に備わっている防御作用である

これ自体は決して害悪ではない。事前に悪いことを想定しておき、実際に悪いことが起きてしまった時にショックを最小限に食い止める効果がある。

人間には、利益獲得よりも損失回避を優先すると言う強い防御機能が備わっている。

例えば、「一万円が当たった」時の喜びと「一万円を紛失した」時のショックを比べてみてほしい。利益の時は「ラッキー!」と思う程度であるが、損失の時は「どうしてこんなことをしてしまったのだろうか」と自分の不注意を責め、自己を全否定してしまうであろう。

特に日本人は失敗に対しての自責の念が大きいことがよく知られている。つまり、思い通りに成功した時の喜びよりも、失敗した時のダメージの方が何倍も大きいため、本能的にそれを和らげようとするのである。

何もしないと人間のメンタルは損失回避作用としてネガティブに向かう。よって、意図的に自身のモチベーションをポジティブに上げる必要がある。

毎日、朝昼晩と常に自分を励まし褒めて、引き上げて行くことが肝要である。自己肯定感に支えられて初めて、心置きなく学習に集中ができるのである。

幸せを強くイメージする!

未来の幸せを「今日は昨日より良くなる。明日はもっと良くなる」「来年はこんな幸せな毎日を送っている」と想像することも欠かさずにやってほしい。

この時に、ぼんやりと空想するだけでは、あまり意味がない。まるでタイムマシンで未来に行ったように具体的にイメージする。時には独りで小芝居に耽るのも良いだろう。

そして芝居と現実の違いがわからなくなるぐらい強く自己革新できれば、雑念に負けることなく全神経を集中させることができる。

例えば、公務員試験であれば、公務員になって地域の住民から愛され、地域のために粉骨砕身し、家に帰れば温かい家庭。休日は家族団欒でリゾートバカンス・・・と、考えただけでもワクワクする。自分の未来の到達点はここなのだ、いや、これが本来の自分なんだと確信して安心して目の前の学習に戻るのである。

この確固としたイメージ、「必ず成功する運命」と言う自信が安心を呼び、ノルマ達成が能力向上に直結して、結果として最短ルートで目的地に辿り着く。

「急がば回れ」と言う格言にも表れているが、物事に取り組む前提となる精神状態こそが、最も重要であり、実際に何をするのかと言う表面的・形式的な部分は二の次である

自分の人生を表面的形式で埋めても後悔するだけである。世界で最も大切な自分の人生は、実質的な中身を大切にしよう。強いモチベーションの力は凄まじいものであり、見事ゾーンに入ることができれば無意識のうちに目標を達成し、「あれ?気が付いたら合格していたけど、努力した記憶が全くないぞ」と言った強者も存在する。

こんな魔法のような威力を持つモチベーション療法を、是非積極的に取り入れてほしい。