第1回 建築士合格に向けたスケジュールを立てるために「必要な勉強時間」を理解する

今回は、一級建築士資格取得を確実にするスケジュール管理のための準備についてお伝えしていきます。

あなたは、資格取得のために必要なことを把握していますか?

一級建築士を取ろうと決意したのはいいものの何から始めたらいいかわからない。
何をしていいのかわからない。
そういった方が大半なのではないでしょうか。

インターネット上でも様々な情報があふれており、そういった断片的な情報を集めても混乱していくばかりです。
しかし、合格までの道筋の要であるスケジュール管理を自分でしっかりと行うことが出来たらどうでしょうか?

私は一級建築士資格取得のために最も優先すべき事はスケジュールの管理であると考えています。これから月に100時間以上の残業をこなしながら、学科、製図試験初年度一発合格した筆者が実践していたスケジュール管理方法をお伝えしていきます。

今回から始まる5つの記事を読んで実践していくことで、一級建築士試験の合格がぐっと近づいていくはずです。

第1回 – スケジュールを立てるために必要な勉強時間を理解する ⇦今回
第2回 – 一週間のスケジュールを立てて管理する 
第3回 – スケジュールを成り立たせるためのアイデア 
第4回 – 長期のスケジュールを立てて管理する 
第5回 – 学科試験直前期と製図試験のスケジュール管理

今回の記事である第1回を読むと、

  1. 資格取得のために最優先すべきこと
  2. 資格取得のための勉強に必要な時間
  3. 一週間ごとの大まかな勉強時間の割り振り方

の三つが段階的に理解できるようになっています。
ぜひ圧倒的なスケジュール管理の方法を理解、実践し合格を掴みましょう。

私が一級建築士を初年度一発合格できた理由は勉強時間を確保することが出来たこと

一級建築士の取得をして、キャリアアップやスキルアップを目指しているのに、普段の業務が忙しく、勉強時間を確保するのが難しいと思っていませんか?

受験資格の性質上、受験者は社会人の方が大半です。

様々な職種の中でも特別忙しい建築業界の職に就き、日ごろの業務(+残業)に追われながらの受験はかなり大変です。大切な家族との時間を犠牲にしてまで勉強なければならない状況に追い込まれてしまっている方も大勢いらっしゃると思います。

私自身は当時独身でしたが、納期前やコンペ提出前は土日も当然のように出勤、毎月の残業時間が100時間(時には200時間…)を超えるようなブラック寸前中小企業の建築設計事務所でなんとか勉強時間を捻出して学科、製図試験共に一発で合格をしました。

忙しい業務のなかで大して要領もよくない私が初年度一発合格できたのには理由があります。それは勉強時間を確保することが出来たという一点に尽きます。

勉強時間の確保が最優先事項

一級建築士の受験にはとにもかくにも勉強時間の確保が最優先事項です。勉強の質も大事ですが、いくら質のいい教材や勉強法を極めたとしても物理的な勉強時間を確保できなければ効果を上げることはできません。

ではどれくらいの勉強時間を見積もっておけば合格できるレベルに達することが出来るのでしょうか。

必要な勉強時間を把握する

難関といわれる一級建築士の資格ですが、資格試験合格に必要な勉強時間はおおよそ1000時間だといわれています。途方もなく想像がつかない時間に思えてしまうかもしれません。しかし時間は積み重ねなので、一か月、一週間、一日と細分化していくと自分の感覚が及ぶ範囲まで落とし込んでいくことが出来ます。

例えば1年間の勉強期間を設けたとします。

(建築士資格試験の有名資格学校でも1年間の勉強時間が標準です)

1000時間を目標に設定してみると、

1000時間÷52週=19.2時間

になりますので、週に19時間程度の勉強が必要であるという事になります。

必要な勉強時間を一週間に当てはめる

この19時間を一週間のうち平日と休日に割り振って考えてみます。

ココでは想像しやすいようにいくつかのパターンを出してみます。

パターン1 (休日にまとめて勉強)
【平日】 1.5時間×5日=7.5時間
【土日】 5.75時間×2日=11.5時間

パターン2 (週休1日の方)
【平日】 2時間×6日=12時間
【休日】 7時間×1日=7時間

パターン3 (平日コツコツ)
【平日】 2.5時間×5日=12.5時間
【土日】 3.25時間×2日=6.5時間

このようにいくつものパターンを考えることが出来ます。これを見ると「こんなの無理」だとか「これが出来れば苦労しない」という方が大半であると思います。

実際筆者も「いや、こんな時間どこに作れると思ってんの?建築設計者の激務舐めてんの?」という言葉を実際に口から発していました。しかし、丁寧に時間を積み重ねていくと意外に難しくはない範囲の時間だという事に気づくことが出来ます。

次回:一週間のスケジュールを立てて管理する

さて、ここまでで合格を掴むための一週間に必要な勉強時間がどれくらいかということが分かってきました。次回はこの勉強時間を実際に自分の生活にどのように落とし込んでいくかという事についてお伝えしていきます。