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【行政書士】試験勉強の記述式試験の壁を突破!超効果的4ステップ!
はじめに
―敵を知り己を知れば百選危うからず!=傾向と対策をしっかりと研究するー
近年の行政書士試験においては、合格者は択一式の合格基準突破のみならず、記述式もしっかり点数を取って資格試験を突破しています。つまり択一式試験だけではなく記述式試験についても入念に検討し対策を講じておかなければ、行政書士試験に合格することはできません。
記述式の問題は択一式問題と異なり、与えられた問題文から自分の力で解答に辿り着く必要があります。
しかしながら記述式問題についてどのように分析し検討して、解答文を作成していく手法(記述式問題の攻略法)を確立するのはとてもむずかしく、デットロックに乗り上げてしまって途方に暮れるというのが、多くの行政書士試験受験生がぶつかっている壁であるのが現状ではないでしょうか?
また択一式問題に比べ、記述式問題は過去出題された数が少ないことも、解答文作成手法の確立をむずかしくしているのではないでしょうか 。
この記事では記述式問題の攻略法を中心として、行政書士記述式試験を突破する超効果的テクニックをご紹介していきたいと思います。
行政書士試験とは
行政書士試験年に1回、11月の第2日曜日に実施され、13時~16時の3時間で、択一式問題と記述式問題の合計60問に取り組まなければなりません。
行政書士試験の試験科目
⑴法令等 46題 244点
➀5肢択一式
ⅰ、基礎法学 2題 8点
ⅱ、憲法 8題 20点
ⅲ、行政法
ィ、法理論・総合問題 5題 20点
ロ、行政手手続法 3題 12点
ハ、行政不服審査法 3題 12点
二、行政事件訴訟法 3題 12点
ホ、国際賠償法等 2題 8点
ヘ、地方自治法 3題 12点
ⅳ、民法 9題 29点
ⅴ、商法 1題 4点
ⅵ、会社法 4題 16点②多岐選択式
ⅰ、憲法 1題 8点
ⅱ、行政法 2題 16点③記述式
ⅰ、行政法 1題 20点
ⅱ、民法 2題 40点⑵一般知識等 14題 56点
合計 60題 300点
行政書士試験には合格基準点があり、法令等は122点以上、一般知識等は24点以上得点し、その上で合計180点以上得点しなければ合することはできません。
すなわち合格率等には関係なく、それぞれの足切り点をクリアした上で、180点以上得点することができれば合格できる(絶対評価)試験なのです。
また行政書士試験に合格するために記述式問題での安定した得点が必須だと考えています。なぜなら記述式問題3問で60点という高配点となっており、これは憲法と民法の択一式問題の配点より高い点数であることなどから、記述式問題が合格に直結する分水嶺であることが示唆されているからです。
多くの行政書士試験の受験生がぶつかる壁=記述式問題の攻略法4ステップ
行政書士試験に合格するために、最も高いハードルである記述式問題をクリアするには、次の4つのステップを丹念に履践していくことが効果的な攻略法になります。
①問題文から、解答の枠組み(フレームワーク)を読み取る
たとえば平成30年問題44では「この場合、農地転用許可を得るため、Xはいかなる被告に、どのような訴訟を提起すべきか。40字程度で記述しなさい。」という問題に対する解答は、「Xは被告○○に対し、△△という訴訟を提起すべきである」という枠組み(フレームワーク)になることがわかります。この作業によってこの問題において何を問われているのかを迅速に把握することができます。
これが「問いかけの確保」です。
この問題について言えば、「誰が被告になるのか、その者に対して提起すべき訴訟の種類」について問われているということです。
②問題文の登場人物の関係性を整理する
解答の枠組みと問題で問われていることは何かを把握したのちは、問題文の事情を把握することが必要になります。
これは特に事例形式の問題を解く際に非常に重要なことです。というのも、平成3年問題44は「誰に対して」という部分が重要になっています。このときに人物を取り違えてしまうと、惜しい欠点につながります。
そのようなケアレスミス防ぐ手段の1つとして、図を描くことがおススメです。過去の本試験では多くの登場人物が関わっていた問題もありますので、必ず図を描くべきで、図を描くことによって登場人物の置かれている状況や人物間の関係性を容易に把握できるようになり、その際本人・未成年者・債権者・債務者保証人などの肩書きを付けておくと、問題文」に示されている状況をより正確に把握することができるようになります。
さらに普段からの学習で身につけた知識を思い出すきっかけの一つになります。このように問題文の事情をよく読み図を描くことは、ケアレスミスを防止し、解答へのヒントを増やすことになるのです。
③問題文から解答に導くためのキーワードを抽出する。
解答を作成するために必要な知識やキーワードを抽出します。
たとえば要件を問う問題であれば要件をいくつか書き出します。なお注意すべきこととして、この時点では文章にする必要はなく、箇条書きでとにかく思いつくキーワードを書き出していきます。その際①で作成した図を基にして考えることも大切になります。
④解答文を作成成する
①で読み取った解答の枠組み(フレームワーク)に、④で抽出したキーワードを当てはめていきます。このときに不要な肩書きを削ったり(「物上保証人A」の肩書きを)削って「A」にする)、表現方法を修正し(「知らなかった」を「善意」に修正する)して、字数を調整していきます。
このときにして内容や字数の調整が完了し、40字程度の解答が完成したら、あとは解答欄がそれを清書していきます。
以上で記述式問題の超効果的な攻略法がすべて完了することになります。
ちなみにこの攻略法は日頃の学習時のトレーニングについての方法であると同時に、試験会場において解答文を書くためのテクニックにもなります。試験当日に試験会場でスムーズに解答するために、日頃から4つのステップを履践してトレーニングに取り組みましょう。
行政書士試験の記述式問題で得点するコツ
行政書士試験では記述式問題の得点基準が明らかにされていませんので、あくまでも憶測の域を出ませんがキーワードによる部分点加算方式ではないかと言われています。このキーワードが入っていれば何点加算というような方式ということです。そのことを前提として考えると、白紙で提出することだけはなんとしても避けたいところです。
記述式問題の攻略法の4つのステップを着実に履践していくことによって部分点を取ることができますので、決して諦めずにキーワードを抽出していくことが、行政書士試験において点数を稼ぐコツであると言っても過言ではありません。
試験当日に試験会場でスムーズに解答するために、日頃から4つのステップを履践してトレーニングに取り組みましょう。
行政書士試験における傾向と対策のまとめー「敵を知り己を知れば百選危うからず」ー
以上のように、記述式問題には攻略法が存在していますので、それをマスターしたあとは問題演習を通じて、この攻略法をさらに磨きをかけていくことで、万全の態勢で本試験に挑むことができます。
問題演習の際には択一式問題も記述式問題の攻略法を駆使しながら解くようにしましょう。問題演習の目的はあくまでも、記述式問題の攻略法を習得するために行われるものです。
択一式問題・記述式問題によって解き方を変えてしまっては、この攻略法を完全にマスターすることはできないのです。
また抽出することができなかった要件やキーワードがあった場合には、それが択一式試験における弱点ともなりかねませんので、再度インプットを徹底して行うようにしましょう。このように記述式問題の演習は弱点の把握することにも役立つのです。
記述式問題の攻略法をマスターしたとき、記述式試験に対する不安は相当程度軽減され、払拭されていることでしょう。苦手意識が薄れるために、模擬試験などでも落ち着いて問題を検討することができるようになるはずです。