1次試験の勉強で関連性の高い2次試験分野の学習もすること

今回は、こちらのリンクで紹介しました【中小企業診断士に短期間で合格するための学習法4つのポイント】の1次試験の勉強で関連性の高い2次試験分野の学習もすること について詳しくご説明をしていきたいと思います。今回は【1次試験の勉強で関連性の高い2次試験分野の学習もすること】の中の 【1次試験と2次試験の違い】についてご紹介してまいります。

1次試験と2次試験は違う試験という意識で取り組む

中小企業診断士試験の受験経験者の間では、1次試験と2次試験は、選択式と記述式という回答方法の違いにより、全く違う試験という印象を持つ人が多いようです。

では具体的に1次試験と2次試験では何がどう違うのかそれぞれ見ていくことにします。

1次試験は【知識量】が問われる試験

1次試験は基本的に知識量を問われる問題です。選択形式の問題が出題され、言葉の意味を知っている必要がある問題等が出されます。つまり、知識量が多ければ正解の確率が高まり、得点率を高めることができるようになります。これが1次試験です。

なお1次試験は以下の7科目があります。
1. 経済学・経済政策 (60分 : 100点)
2. 財務・会計 (60分 : 100点)
3. 企業経営理論 (90分 : 100点)
4. 運営管理 (90分 : 100点)
5. 経営法務 (60分 : 100点)
6. 経営情報システム (60分 : 100点)
7. 中小企業経営・中小企業政策 (90分 : 100点)
これらのすべての科目でそれぞれ40点以上
かつ、全合計で420点(6割)以上を獲得する必要があります。

2次試験は【整理された分析の切り口と、診断・助言の パターンを持っていること】が問われる試験

中小企業診断士は、中小企業の診断・助言をする専門家ということでしたが、2次試験では事例が与件文という形で与えられ、問題の方で「診断・助言」を問われて 記述式で答えを書くという形になります。 与件文から企業の内部環境(強み、弱み)や外部環境(機会、脅威)を分析・診断した上で、今後の課題、戦略、施策などに関する助言を問われるのが典型的なパターンとなります。

なお2次試験には、以下の4科目があります。
1. 組織(人事を含む)の事例 (80分 : 100点)
2. マーケティング・流通の事例 (80分 : 100点)
3. 生産・技術の事例 (80分 : 100点)
4. 財務・会計の事例 (80分 : 100点)
こちらも1次試験同様に、すべての科目でそれぞれ40点以上
かつ、全合計で240点(6割)以上を獲得する必要があります。

1次試験と2次試験で科目の名前も出題形式も大きく異なるのがおわかりいただけたと思います。これまでご紹介してきたとおり実質的な合格率は2次試験の方が低いため、1次試験の学習のときから2次試験を見据えた学習をする必要があることがわかります。

次回予告:【1次試験2次試験の共有点から見た学習の優先順位の付け方】

次回は【1次試験の勉強で関連性の高い2次試験分野の学習もすること】
【1次試験と2次試験は違う試験という意識で取り組む】の続き、
【1次試験2次試験の共有点から見た学習の優先順位の付け方】についてご紹介します。