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【中小企業診断士】勉強を1,000時間継続するモチベーションを維持せよ!
資格取得はテクニック
戦略。中小企業診断士試験はつきつめると、戦略的思考を養成する資格試験であることがわかります。
中小企業診断士の資格取得に向けて学習をはじめた方でカンの良い方は、わりあいと早い時期に中小企業診断士の資格を取得するのと中小企業診断士になるのは別物と気づきます。中小企業診断士はスキルですが、資格取得はテクニックです。
裏を返せばテクニック次第で、中小企業診断士の資格は取得可能といえます。これは資格取得全般にいえることですので、とくべつ不思議なことではありません。学習の早い段階で資格取得には「何をしないか」と割り切れる人ほど、スムーズにすすむようです。
中小企業診断士資格取得の最初の壁
中小企業診断士の資格試験に向けて、初めて学習する人が最初に疑問に思うのは、「どれだけ学習するのだろうか?」ではないでしょうか。
学生時代のように学校に行ったら時間割があり、教科書があり、カリキュラムがあり、叱咤激励してくれる先生による学習指導があるわけではありません。たしかに7科目あり、資格取得のためになにを学習すればいいのかはわかっているのですが、どれだけ学習すればよいのかは謎です。
中小企業診断士資格取得のための1,000時間の学習時間
そもそも何時間学習するのだろうか?という疑問です。これを知らないと、際限のない学習地獄に陥ります。
ビジネスパーソンには時間は有限です。資格取得のためには学習時間を確保しなければなりません。ちなみに中小企業診断士の資格試験に合格するには1,000時間の学習時間が必要といわれています。やや都市伝説的なデータと思われますが、合格者からの傾向からそう分析されているのでしょう。実際、自身もふり返ると1,000時間は学習したなと感じています。
生活パターンを見直そう
たとえば1日当たり1時間もゲームを続けるのは得策ではありません。1,000時間の学習時間を確保するには削れる時間を探します。とはいってもゲームが生きがいという人にゲーム禁止は酷なものです。せめて1日30分にしたいところです。いきなり30分の削減は難しくてもはじめは10分、その後20分、そして30分と徐々に削減時間を増やしてはどうでしょうか。
ビジネスパーソンであるなら夜のサケあるいはお食事のつきあいは避けられません。仕事といっても毎度毎度つきあっていれば、学習する時間を確保するどころか削られるばかりです。まったくつきあわないというのも難しくあり、つきあう頻度を減らしてはどうでしょうか。具体的には週1回のサケのつきあいを2週に1回程度にするという具合にです。
終日つぶれてしまうゴルフも学習時間の確保という点から、見直しの対象です。こちらもサケのつきあいとおなじく、まったくつきあわないというわけにはいかないので、プレイの回数を減らすという方向で減らします。なにをしないかと考えるなかで「睡眠時間を削る」は、最初の選択肢としないほうがよいでしょう。なぜなら、健康状態の維持は資格試験にはマスト事項だからです。
デスクに向かわないときも勉強しよう
学習はなにもデスクに向かう時だけが学習ではありません。
通勤中、お昼休み、移動時間と「ボサッ」とする時間は1日のなかでありませんか?
こういった時間こそ学習時間にあてたいものです。
ただし、こういったときの学習スタイルは限られます。バスに乗っているときは、さすがにテキストを開くのは難しいでしょう。こういったときはスマホやタブレットの携帯端末を活用して、インプット学習に充てるべきです。
一方、デスクに向かえるときはアウトプット学習に充てます。テキストあるいはパソコンとともにインプットした知識をアウトプットします。
中小企業診断士の資格試験は、1次試験は知識のインプット量でも勝負できますが、2次試験はそれを文章にして解答するアウトプットスキルが必要になります。そのためインプット学習だけでは合格はできません。どうしてもアウトプットのスキルが必要になります。
仕事以外でイスに座ってデスクに向かえる機会はそうそうないかと思います。反対に通勤などイスに座れない機会は多いかと思います。学習環境(イスとデスクがあるだけのことですが)によって学習スタイルも制限されます。
バスや電車での通勤時にテキストを開いて筆記具をもって文字を書く、あるいは計算するようなアウトプット学習は難しいかと思います。そういったときは頭に知識を詰め込むインプット学習をすべきです。
反対にインプット学習は学習環境に左右されず、どこでもできるという利点があります。そう考えるとどういうときにどういう学習をすればよいかわかるかと思います。 ところでデスクのある環境といえば、オフィスです。いまはコロナ対策もあって難しいかもしれませんが、1時間早めに出勤してマネジメント関連のインプット学習をするというのも手です。仕事につながるスキルの習得という点で仕事といえば仕事です。
モチベーションは下げない
学習をはじめた時というのはアツい時期です。モチベーションも高くもあります。
しかし、その後、熱は冷めモチベーションも下がる一方です。はじめがもっとも高く、その後は下がるだけというのはどこかの国の内閣支持率のようですが、中小企業診断士の資格取得でもそうなる傾向となるようです。
モチベーションを維持する、しかも高いまま維持するのはなかなか難しくあります。モチベーションを上げるのはさらに高難度です。
モチベーションは下がるものと自覚しましょう。
ならば下げなければいいのです。下げない努力をするのです。上げる努力より下げない努力のほうがうんと楽です。
モチベーションの維持
SDGs(エスディジーズ)。このところマネジメントの世界では、このSDGsというキーワードを見聞きされてないでしょうか。新しいマネジメント用語は、中小企業診断士の試験には出てくるので見逃せないキーワードです。
このSDGsは「持続可能な開発目標」という意味です。この「持続可能な」というところが重要なポイントでして、「無理のない」あるいは「現実的な」という意味でもあります。
これを中小企業診断士の資格試験に当てはめて考えると、平日は1日3時間、休日は7時間、学習するという目標は少々「無理やり」な目標であり、忙しいビジネスパーソンなら2か月後には破綻しそうな目標と思えます。
ならば、自分ならどれほどの学習時間を確保できるか?その確保した学習時間は無理のないものか?を考えて学習時間を設定すべきです。中小企業診断士の資格試験は長丁場です。瞬発力よりも持続力が試されます。
持続的なモチベーションの維持のため、あえて「学習しない日」を設定します。この学習しない日はどうしても仕事やプラベートの都合で「学習できない」日に設定してもかまいません。とにかく学習しない日です。 日々学習していた人がなんらかの理由(あえて学習しないという理由も含めて)で学習しないと、あせりが出てくるものです。「学習しないと」という気分になり、学習再開時にはリフレッシュした気分で学習を迎えられます。マンネリはモチベーションを低下させるので、マンネリに陥らないためにもあえて学習しないのです。
モチベーションの維持もカギ
モチベーションはどこまで続くのかという疑問があります。1,000時間となると長期戦です。1年なのか3年なのかで、その学習計画もちがってきますが、1,000時間自分の気持ちが続くか?という戦略とはさほど関係ない事情が、学習をさまたげます。
無理な学習計画は、資格を取得しようとする気持ちがわりかし早めに破綻し、学習そのものをやめてしまうことにもなりかねません。
資格取得に向けて学習をはじめたころは、アツい時期ですので学習時間の確保と学習にやっきになりますが、時間がたつといつしかやる気も減少してきます。
やる気は減少すると最初から意識して、やる気を減少させにくくするモチベーションコントロールを考えておくべきです。
やる気は常に変動すると意識しておいたほうがいいでしょう。
1,000時間のマネジメント
なにはともあれ1,000時間です。捻出する。それを続け、やる気を維持する。それが中小企業診断士の資格取得のカギです。
がむしゃらにデスクに向かうのは、長期戦と考えると得策ではありません。無理のない学習計画をたて、状況の変化に柔軟に対応するのもマネジメントの鉄則です。
1,000時間をどうマネジメントするか?中小企業診断士の資格取得への第一歩です。