資格取得に挑戦したいと考えた際、合格するために必要とされる勉強時間が気になる方は多いはず。ここでは計40の人気資格について、合格するために必要とされる一般的な勉強時間や試験の特徴、難易度を解説します。資格取得を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。
目次
会計・金融 系資格
1)公認会計士
公認会計士に合格するには、3,000〜4,000時間の勉強が必要といわれています。短答式試験4科目と論文式試験5科目に合格する必要があるため、さらに多くの勉強時間を要することもあり得るでしょう。
2)CFA(米国証券アナリスト)
CFAに合格するには、約900時間の勉強が必要といわれています。Level1〜3の各試験に合格する必要があることに加え、試験は英語で出題されることから、金融系資格の中でも難易度の高い試験といえるでしょう。
3)証券アナリスト
証券アナリストに合格するには、約200時間の勉強が必要といわれています。金融系の資格取得者や金融業界で働いている人なら、短期間で合格を目指すことも可能です。
4)相続診断士
相続診断士に合格するには初学者は60〜90時間、相続業務の従事者は30〜60時間の勉強が必要といわれています。合格率は90%前後と高いため、相続について初めて学ぶ人でも合格を目指せるでしょう。
経営・ビジネススキル 系資格
1)MBA
国内でMBAに合格するには、約400時間の勉強が必要といわれています。海外MBAになると600〜1,000時間が必要とされ、英語力を身につけるための対策も求められるでしょう。
2)公認内部監査人(CIA)
公認内部監査人に合格するには、300〜500時間の勉強が必要といわれています。PARTⅠ〜Ⅲの全試験に3年以内に合格することが条件となっており、最終合格率は10〜15%の難関資格です。
3)海事代理士
海事代理士に合格するには、約500時間の勉強が必要といわれています。ただし、司法書士や行政書士など法律系の資格取得者であれば、300時間程度の勉強で合格を目指すことも可能です。
4)労働安全コンサルタント
労働安全コンサルタントに合格するには、約70時間の勉強が必要といわれています。産業医や保健師も受験する資格のため、初学者の場合はより多くの勉強時間を要するでしょう。
5)秘書検定
秘書検定に合格するには2・3級で約30時間、1級で360時間程度の勉強が必要といわれています。2・3級は基本的な内容が問われるため、短期間で合格を目指すことも可能です。
6)マーケティング検定
マーケティング検定に合格するには、20〜40時間の勉強が必要といわれています。3級は初学者を対象とした試験のため、集中して勉強すれば短期間で取得できるでしょう。
7)コミュニケーション検定
コミュニケーション検定に合格するには初級で約16時間、上級で20時間の勉強が必要といわれています。上級では面接試験も実施されるので、面接対策も必要です。
不動産・建築・土木 系資格
1)不動産鑑定士
不動産鑑定士に合格するには、2,000〜3,700時間の勉強が必要といわれています。会計や簿記、経済、法律、数学の知見がある人は、より短い時間で取得を目指すことも可能です。
2)土地家屋調査士
土地家屋調査士に合格するには、約1,000時間の勉強が必要といわれています。三角関数や複素数などの数学が得意な人、あるいは法律に関する知識がある人は、勉強を有利に進めることができるでしょう。
3)土木施工管理技士
土木施工管理技士に合格するには2級で400時間、1級で500〜600時間程度の勉強が必要といわれています。合格ラインは学科・実地試験ともに60%以上ですので、過去問演習を通じて合格ラインに達しているか判断しやすいでしょう。
4)管理業務主任者
管理業務主任者に合格するには、約300時間の勉強が必要といわれています。宅建士やマンション管理士の合格者であれば、試験範囲が重複する部分があるため合格を目指しやすいはずです。
5)建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)
建築物環境衛生管理技術者に合格するには、300時間程度の勉強が必要といわれています。ビル管理の実務経験が2年以上ある人が対象の試験ですが、合格率は10%台と決して高くない難関試験です。
6)建築施工管理技士
建築施工管理技士に合格するには2級で60時間、1級で75時間程度の勉強が必要といわれています。頻出事項や必須の知識を過去問でつかむことで、短期間での取得を目指すことも可能でしょう。
インフラ・設備 系資格
1)電気主任技術者(電検三種)
電気主任技術者に合格するには、約1,000時間の勉強が必要といわれています。合格率9%前後の難関資格で、理論・電力・機械・法規の各科目をバランス良く学ぶことが必要です。
2)電気工事施工管理技士
電気工事施工管理技士に合格するには、300〜500時間の勉強が必要といわれています。電気工学や関連法規に関する知識があれば、より短い勉強時間で合格を目指せるでしょう。
3)電気通信主任技術者
電気通信主任技術者に合格するには、200〜400時間の勉強が必要といわれています。電気通信システム・設備・専門・法規のうち設備が初学者にとってもっとも難しく、専門用語や問題文に慣れておくことが大切です。
4)電気工事士
電気工事士に合格するには第2種で50〜100時間、第1種で60〜120時間の勉強が必要といわれています。配線図記号に関する知識や計算問題が出題されるため、工学系の勉強をしたことのある人は有利になりやすい傾向があるようです。
5)エネルギー管理士
エネルギー管理士に合格するには、約100〜300時間の勉強が必要といわれています。微分・積分などの知識が求められますので、数学が得意かどうかによって必要な勉強時間は増減するでしょう。
6)ボイラー技士
ボイラー技士に合格するには1・2級で各100時間、特級で250時間程度の勉強が必要といわれています。計算や暗記が得意であれば勉強時間を短縮できるはずです。
7)ガス主任技術者
ガス主任技術者に合格するには、80〜100時間の勉強が必要といわれています。監督できる範囲の違いによって甲種・乙種・丙種があり、甲種がもっとも難易度の高い試験です。
8)消防設備士
消防設備士に合格するには、60〜120時間の勉強が必要といわれています。保守点検が独占業務となる甲種(1類〜5類・特類)よりも、工事も含めて行える乙種(1類〜7類)のほうが高度な知識が問われます。
9)建設機械施工技士
建設機械施工技士に合格するには、約60時間の勉強が必要といわれています。施工管理に関する資格の中では易しめとされ、初学者でもきちんと勉強すれば独学で取得を目指せるでしょう。
10)管工事施工管理技士
管工事施工管理技士に合格するには13日間・計80時間の講習を受講して修了試験に合格するか、講習と同等以上の勉強時間を確保して試験に合格することが必要です。講習受講者のほうが、合格率は高い傾向がみられます。
安全・衛生 系資格
1)放射線取扱主任者
放射線取扱主任者に合格するには、約300時間程度の勉強が必要です。第1種と比べて第2種のほうが難易度は低めですが、X線作業主任者試験よりも難しいといわれています。
2)毒物劇物取扱責任者
毒物劇物取扱責任者に合格するには、200〜300時間の勉強が必要といわれています。高校レベルの化学の基礎知識があれば、より短い勉強時間で合格を目指すことも可能です。
3)衛生管理者
衛生管理者に合格するには、約100時間の勉強が必要といわれています。第一種と第二種があり、第一種は有害業務に従事することができますが、試験の難易度は第二種よりも高くなります。
4)浄化槽管理士
浄化槽管理士に合格するには13日間・計80時間の講習を受講後、考査に合格するか、講習と同等以上の勉強時間を確保する必要があります。試験の難易度自体はあまり高くないものの、受験者が少なく対策が立てづらい点に注意しましょう。
5)防災士
防災士に合格するには2日間の養成研修講座を受講後、試験に合格する必要があります。講座受講前に履修確認レポートが課されますので、教本と試験対策ブックを読み込むために少なくとも10時間程度の勉強は必要でしょう。
IT 系資格
1)PMP試験
PMP試験に合格するには、120〜380時間の勉強が必要といわれています。参考書のほかスマートフォンアプリでの学習も可能ですので、上手に活用すれば効率よく勉強を進められるでしょう。
2)統計検定
統計検定に合格するには、約50〜100時間の勉強が必要といわれています。大学教養科目レベルの統計学の知識があれば、勉強時間を短縮できるはずです。
3)LPIC
LPICに合格するにはLevel1で30〜90時間、Level3で180〜360時間程度の勉強が必要といわれています。Linux実務経験者であれば短期間で合格を目指すことも可能です。
4)マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)
MOSに合格するには、40〜80時間の勉強が必要といわれています。WordやExcelの扱いに慣れている人なら、あまり勉強時間をかけずに合格を目指せるはずです。
5)ウェブデザイン技能検定
ウェブデザイン技能検定に合格するには、30〜50時間程度の勉強が必要です。1級〜3級があり、1級になるとより多くの勉強時間を確保する必要があるでしょう。
6)AI検定(G検定)
G検定に合格するには、約30時間の勉強が必要といわれています。合格率は70%前後と高いものの、大学教養レベルの数学やAI理論に関する理解が求められる点に注意が必要です。
7)SEO検定
SEO検定に合格するには、30時間程度の勉強が必要といわれています。すでにWebマーケティングに関する基礎知識がある人なら、より短い勉強時間で合格を目指すこともできるでしょう。
8)ITコーディネーター
ITコーディネーターに合格するには、30〜40時間の勉強が必要といわれています。IT系の資格の中では基本的な内容が中心に出題される試験のため、IT従事者でなくても取得を目指せるはずです。
まとめ
人気の資格を取得するために、必要な勉強時間や試験の特徴がつかめたでしょうか。1日に確保できる勉強時間から、合格までに必要な勉強期間を割り出すことができるはずです。ぜひ計画的に勉強を進めて、希望する資格の取得を目指してください。
[著者プロフィール]
Ash.
キャリア・ビジネス・教育関連の記事を年間200本以上執筆するフリーランスWebライター。3児の父。