運営管理 平成21年 第31問 - 一括物流

ピックアップ過去問解説

問題

小売店舗への一括物流に関する記述として、最も不適切なものはどれか。

ア 一括物流とは、従来、卸売業などがそれぞれ行っていた小売店舗への物流を一括納品管理する、特定小売業用の物流センターを活用した物流システムである。

イ 一括物流を導入する目的としては、一般的に小売店頭作業の軽減におくことが多い。

ウ 通過型物流センターでは、物流センターで店別の仕分けを行う場合がある。

エ 通過型物流センターは在庫型物流センターに比べて、小売業からの受注後納品完了までのリードタイムは短くなる傾向にある。


解答・解説

解答:エ

運営管理から物流に関する出題です。

本問では、一括物流の基礎的な内容が問われており、ぜひ正解したい問題です。

まず、一括物流について、簡単に復習をしておきましょう。

複数のメーカーや卸売業の商品を、一旦まとめて一括して小売店に配送することを「一括物流」と呼びます。

また、一括物流を実現するための物流センターを「一括物流センター」と呼びます。

一括物流によって、カテゴリー納品や、定時定配、ノー検品といった、小売業が求める納品を実現しやすくなります。

一括物流センターには、在庫型(ディストリビューションセンター、DC型)と、通過型(トランスファーセンター、TC型)の2種類があります。

在庫型センターは、在庫を持つ物流センターです。在庫型センターでは、各メーカーから卸売業者が運んできた商品は、一旦センターの中に在庫として保持されます。そして、小売店舗ごとにピッキングや仕分けを行って、配送・納品します。

通過型センターは、在庫を持たず、商品の仕分けなどを行う物流センターです。通過型センターには、さらに、ベンダー仕分型とセンター仕分型があります。

ベンダー仕分型は、ベンダー(卸売業者)が、事前に店別に仕分けを行った上でセンターに納入する形態です。センターでは、検品した後にすぐに出荷場に運び、一括配送します。

センター仕分型は、ベンダーは事前に仕分けを行わずにセンターに商品を持ち込み、センター内で店別にピッキング、仕分けを行う形態です。

ここまでを踏まえた上で、選択肢を見ていきましょう。

選択肢アの記述は適切です。これは上の説明の内容と同様ですね。

選択肢イの記述も適切です。小売業にとって、メーカーごとに別々の卸売業者から配送されるよりも、複数のメーカーの商品をまとめて配送してもらう方が荷受や検品、陳列などの店頭作業が軽減できます。

選択肢ウの記述も適切です。上の説明の通り、通過型センターのセンター仕分型では、物流センター内で店別の仕分けを行います。

選択肢エの記述は、不適切です。通過型物流センターでは、逆に、在庫型センターに比べて納品するまでのリードタイムは長くなります。

これは、通過型センターでは、流通経路が、メーカーからベンダー、物流センター、店舗という段階となるため、在庫型センターよりも流通の段階が1つ多くなるからです。 (在庫型センターでは、メーカーから物流センター、店舗という段階となります。)

よって、選択肢エが正解となります。

本問は、通貨型センターと在庫型センターの違いを押さえていれば正解できる問題でした。


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運営管理

 3-9 物流と流通情報システム - 一括物流センター

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